富貴蘭の無菌播種1 1 2 3 4 5

画像・解説/juonefalab

  富貴蘭:佐須丸 受粉後2ヵ月後の状態

 先の太くなっている所がフウラン(富貴蘭)の子房で、この中にケシ粒よりも小さな種子がたくさん入っている。

 画像は交配2ヶ月の佐須丸の種子。

 受粉後(交配)2ヵ月位でこのように子房がしっかり膨らんでくれば、受精は8割方成功している。

 このようなフウランの交配から2-3ヵ月後の未完熟種子を、消毒減菌後にハイポネックス無菌培地に播種する。

  子房の断面図

 これは富貴蘭の種である子房を縦割りにした断面図。

 子房は三室に分かれ、種子は親より栄養分受けて育ち、自然界ではフウランの種子は半年ほどの間に完熟する。

 フラスコへの無菌播種は完熟種子では、鞘(子房)が割れて雑菌が入り込んで消毒殺菌が難しくなるので、主に受粉後2-3ヶ月の若い未完熟種子を使用する。


注:この画像は富貴蘭の構造より転載
Photo by:tukinousagi

  播種10ヵ月後

 播種して約?日(月)後に、種子は培地の栄養分により緑の小さな点状の塊となってプロトコームを形成し、プロトコームは培地の栄養分を吸収し光合成により生育していく。

 年を越えて春を迎えるとプロトコームはシュートを形成し、やがてシュートから葉が展開してくる。

 フラスコの中でもフウランの幼生は春が来たことを知って、自ら発芽に必要なオーキシンなどのホルモンを分泌して、葉を展開してくるのだろうか。

  播種10ヵ月後 淀の松×天玉宝

 200年秋に無菌培地に播種してから年を越えて、翌2001年春に発芽。

 春に発芽してから約半年で、この画像のような状態になり、この状態で葉長が3から5mm、根は5mmから10ミリ以上になっているものもあります。

 同じように播種していても、発芽の良いものと発芽の悪いもがあり、中にはプロトコームさえ形成しない種子もあります。

  宝船セルフ 交配から3年目

 宝船セルフ。

 葉長が1cmから2cmと成長にばらつきがあります。

 斑の入っている葉も幾つか見られ、今後の成長が楽しみです。




  播種から3年目

 播種から3年経って、今年フラスコ出しをしたもの。

 無菌播種苗のフラスコ出しは、ねやなどについている栄養分豊かな寒天培地を流水で洗い落として、ミズゴケに植えたと2倍地が雑菌の温床とならないように注意します。

 また流水で培地を洗い流したあとは、ベンレートやダイセンなどの殺菌剤を溶いた液に漬けて消毒をします。

 一部の苗には柄が見られ、今後の生育を楽しみにしています。




   織姫×孔雀丸 交配から3年目 フラスコ出しの状態

 孔雀丸のような羅紗豆葉に縞が入ってくれることを期待して、縞の銘品の織姫と孔雀丸を交配した。

 織姫はセルフ実生で実生された織姫が生まれており、更に織姫は散り斑の性質もあって一時完全に青になったようなものからでも、斑が出てくることがあるので、無地品種との交配でもひょっとしたら縞でもとの可能性を狙った。

 こ今後どのような変化をするのか期待しているが、変化が現れなくても実親としての使途を考えている。



著作 緑の宝石富貴蘭の世界

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